Clouds of XeenのMANUALの導入部であるThe Sixth Mirrorを低次元な日本語に訳したもの

別にSTARCRAFTが訳したモノがあるからいらんじゃないかと言われればそれま でだが、翻訳済のものは二次的な著作権の問題があり、WEB上で公開 するのは問題が生じる。

まあ、廉価版のsoftware packageだとCD-ROMにPDFファイルが付属しているだ けで、印刷されたMANUALがないのだ。殆どの購入者は昔、昔、その昔に該当す る作品で遊んだことがあるか、もしくは移植モノの愛好者だろうから問題はな いのだが、全く新規にplayする人間にはMANUALが付属してこないという事態は 重荷になりうる。

.....というわけでSTARCRAFT訳よりも随分質の低いものが出来上がった次第だ が、勘弁していただきたい。辞書以外に何も参照せずに訳したので結構不具合 が多いかも知れないし、CrodoやXeenの語調の選択にはかなり迷った。勿論STARCRAFT訳は参照してはいない

意図的に文構造を全く変えてしまった部分もある。


THE SIXTH MIRROR

original language version written by Jon Van Caneghem

君を始めとする仲間達はVertigoの地元の酒場に集まった。二、三ヵ月の うちに起こった出来事を話すためである。

エールを一飲みする間に軽い話題に話がはずむこともあったが、 もっぱら話題の中心になったのは、八ヵ月前に始まった、 全員が共通して体験している周期的に繰り返される生々しい夢についてであった。

最初にその夢を見たときはそのあまりの明瞭さと強烈さに戦慄を覚え、 悪夢の如く感じられた。 君達全員がBurlock王の相談役であるCrodoが自分達に話かけているのを拝聴し ている夢を見たのだ。

彼はまるで物凄く遠距離から語りかけているようでもあり、 またその言伝は特定の誰かに対して丁寧に呼びかけられていたようにも感じられた。

この言伝は夢ではない。 こんな形で君達の眠りを妨げてしまうことになって大変申し訳ない。 だが私にはこの方法以外に君達と通信する手段がないのだ。

二、三ヵ月前のことだ。 バーロック王の失踪した兄弟であるRolandを標榜する一人の男が宮廷にやってきた。 そして王に対して名乗り出たのだ。 数年前にRolandは伝説の「世界の下の世界」 に通じる出入口を探す作戦を遂行中にFirestone山にて行方不明となっていた。

王にしてみればこれだけの年月を経てRolandが戻って来たことはとても良い知 らせ立ったようだ。 が、私(として)は心から喜ぶのを躊躇させる何かがあった。 長い間ずっと彼は何処に居たのか、そして何故にすぐに戻ってこなかったのか?

最初に彼に関する疑念が湧き上がったのは、 古代の財宝とその力の作用についての話を彼が 語っているのを目の当たりにした時からだ。 Rolandが最も頻繁に語っていたのはThe Sixth Mirror という魔法工作物についてであった。 The Sixth Mirrorは魔法の鏡の中で唯一携帯が可能な鏡であり、 それ故に特にそれを指す呼称も存在しなかった。 Mirrorの所有者は他の五つの鏡の場合と同様に場所を移動できたが、 The Sixth Mirrorの場合は所有者がThe Sixth Mirror そのものを持ち運ぶ事が出来たのだ。

Rolandが鏡を得たいという強迫観念的な欲望に取り憑かれていることは 日増しに明らかになっていったが、王は気にかけることはなかったようだ。 それどころかBurlock王は失われた鏡を見付けるための遠征調査に 資金を提供し始めた。 多くの勇ましく、力強い冒険者達が召集に呼応したが、誰も成功しなかった。 失敗が繰り返されるにもかかわらず、 Rolandは捜索を続行するよう王に強くうながした。

捜索が焦燥的な代物になるにつれ、Burlock王は国土の統治を怠り始めた。 王の健康状態は悪化し、家臣は自分達の職務に手ぬるくなり、 国庫は底をつき始めていた。 私は自分が何かしなければならないこと、 そしてそれをすぐに実行に移さねばならないことを感じていた。 私は一晩寝て考えて、翌朝王に話してみることに決めた。

まさに、真夜中に 近くで発動した暗黒魔術のひやびやした悪寒を伴う軽い接触によって 私は起こされた。 そして私は起き上がってrobeを身にまとい、急いで廊下に足を進めた。 (廊下に出てみると) そこではRolandの部屋から押し殺したような声が聞こえてきた。 私は慎重にRolandの部屋へと忍び寄って行き、鍵穴を通して(部屋をの中を) 覗いてみた。

恐ろしいことに、私はRolandが片腕に黒い、大きな文書を持ってあぐらを かいて座っているのを視た。 兜の頂に角をなびかせた武者の形を姿をした悪霊が床上の灰色の魔方陣から現れた。 Rolandは私が認識できなかった不快極まりない言語でそいつと談笑していた。

私は不覚にも音を立ててしまった、 そしてRolandが突如振り向き扉の方向を凝視したのだ。 私はとっさに鍵穴の場所から後退した。どうやら私の行動は正解だったようだ。 扉のちょうつがいが突然に吹き飛び、反対側の壁に叩きつけられた。 私は生命の危機を感じてその場から逃走した。 私は自らの老骨が耐えられる限り早く走り続けた。 まるであたかも地獄の軍勢が足元に迫りつつあるかのように。

私は不覚にも音を立ててしまった、 そしてRolandが突如振り向き扉の方向を凝視したのだ。 私はとっさに鍵穴の場所から後退した。どうやら私の行動は正解だったようだ。 扉のちょうつがいが突然に吹き飛び、反対側の壁に叩きつけられた。 私は生命の危機を感じてその場から逃走した。 私は自らの老骨が耐えられる限り速く走り続けた。 まるであたかも地獄の軍勢が足元に迫りつつあるかのように。

まさに、その通りであった。

助けを求める叫び声を上げつつ廊下の最初の角を曲がる際に、 私はRolandの放った極寒魔術の凍てつく突風に命中するのを間一髪で免れた。 私とRolandはBurlock城の螺曲った講堂、 使われずに埃をかぶった部屋という部屋、 そして錆びた戦争用具の置いてある武器庫を走り抜けていった。 私は方向転換をした、そして自分が通路の端に位置していて、 その位置からはもう何処にも逃げようがない場所に居ることに気が付いた。

絶望の淵に立たされ、私はRolandの方へ顔を向けた。そして彼は 私などよりも相当に強者だと知りながら、魔法防御の準備をした。 Rolandは(通路の)端に向かって距離を縮めてきた。 彼は私が追い詰められたのを確認すると距離を詰めるペースを落した。 SORCERER系統の魔法攻撃の準備の為に頭上に手を掲げながら Rolandは笑みを浮かべ、こう宣った。

如何したのかな、Crodo殿。

貴公は自分が視たものに 恐れをなしているのか。

 

Rolandはゆっくりと私に接近し続けた。

オツムの悪い虚弱老人めが!!

貴様が理解不能な魔法に対して示す

貴様の恐怖心が 我々の進言に対する

信用を下落させるのだ。

 

貴方様の邪悪な魔術については良く理解し ましたよ、Roland氏(うじ)。

 

前傾姿勢で頭を垂れながらも、私は絶望的に言葉を吐いた。

不肖私めはかような猛猛しい力に勝とう、もしくは勝てるなどとは思うておりませぬ。

 

会心の一発の為に力を集めながら、私は一呼吸入れた。 私はRolandを見上げた、奴はまだ笑いながら接近を続けている、 再び一呼吸入れて我が魔法の術を放った。

私(の手)から飛び出た「踊る刃」の呪文の反作用で私は壁に押し付けられた。 放った呪文は狙いに命中した。 Rolandは「踊る刃」を本来の進路からそらすことに失敗したのだ。 私の掌中から飛び出した刃は彼の肉を身体から引き剥した。 私が彼に与えた効果を目で確認した瞬間、希望が湧き起こった、 だが攻撃の後も彼がまだ立っているという事が判明して 絶望に変わった。 彼の生肉の断片が悪意を見せてニヤリと笑う頭蓋骨にぴったり寄りついた、 そして残存している一つの眼がギロリと私を睨みつけた。 私はRolandが不死生物であることを知ったのだった。 そして私が彼を倒すことは不可能であるということも。

貴様は何者か?

 

眼の前に立ちはだかる姿を睨みつけながら私はもがき叫んだ。

Lord Xeenである。

 

その怪物は言い放った。

朕をLord Xeen、すなわち世界の主と呼べ。 瞬く間に朕はそうなる。

 

Burlock王......

 

私は切り出した。

.....は言われたとおりになさるだろう。

 

Xeenが私の言葉を遮った。

特に、王の周辺にいて悪い御助言をする

お前様を臣下として彼が従えていなければな!

 

もはや言うべき事もなく、Xeenは彼の右手で奇妙な動作を行うと、 拳を硬く握り締めた。私は私の魔法防御に対する圧力を感じとった、 そして急に頭に対してその圧力が耐えがたいものになるのを感じた。 邪悪な陰気が私を包み込んだ。私はそれ以上のことを覚えていない。

目覚めたときには自分が海に囲まれた島に位置する塔の中にいる ことに気がついた。 窓からは海の彼方にそびゆるBurlock城が見える。 私は毎日、鏡を捜索にかりだされた冒険者達の軍団が城を出発するのを 見ていた。そして王はRolandが何者なのかご存知なのだろうか、私は 一体何処に居るのかを考えた。 私が視ているものと同じ視野が得られる場所は世界の中で只一箇所のみ、 BaronDarzogの塔だ。

入牢されている部屋を建設するのに使われた物質の御蔭で、 脱出の為の魔法を使うことはまかり通らない。 私が唯一出来るのは君達が聴いて反応してくれるであろうという希望を抱きつ つ、 君達にこれらの夢を送りつける試みをする事だ。 私はLord Xeenが鏡を何に使いたがっているのか知らぬ、 だが良からぬ事であることは確かだ。 私は彼の企みが成功し、世界が廃虚と化すのを危惧している。 君達以外にLord Xeenを征伐することが可能な武器をNewcastleの工房にて 作れるだけの力と精神力を持った人々は居ないのである。 君達は急がねばならない。君達の行動がXeenに対して露見すれば、 彼は君達を討ち滅ぼすだろう。

これで夢は終っている。

この夢は二ヵ月の間繰り返され、それからは二度となかった。 君達が最後の夢を見終えた後の日に、 Newcastleは空からの稲妻によって崩壊し、住民は殺された。 言伝を聞いて生き残ったのが自分達だけであるということを君達の一人一人が 確信した。

君達が何もしなければ、何か行動を起こす人間は誰もいないだろう。 君達は仕事を辞めてVertigoに向かった。ここには呪文を習い、武器の扱いを 訓練する場所がある、そして他の同士にも合流できる。

君達は夜遅くに語り合った、その声には興奮と臆病さが同居していた。 快活な談話が徐々に落ち着いていき、君達全員が寝入る体制に入った時、 明日こそは冒険を始める日だという結論に落ち着いた。


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